雪山でも気軽にカメラを使いたいので、冬季用グローブにも「指先の自由」を求めますが、自由と引き換えに「冷え」を受け取るのはある意味当然です。でもそれで凍傷になっては困るので、求めるものは脱着が容易なアウターグローブ。そんな自分にピッタリなのが「TERRA NOVA TUFF BAG GTX」でした。
フルシームで完全防水のミトン型オーバーグローブです。
2.5レイヤーのGORE-TEX Pacliteなので、通気性もありますが何より軽いです。なんと両手分で実測75g。
そして軽いだけじゃなく柔らかいので、使わない時は小さく丸めておけます。ザックのフロントポケットやウェストポケットに入れても邪魔になりません。
形はシンプルですが、手首にはサイズ調整が可能なストラップがあるし、しっかり長めのカフには片手で開け閉めできるワンハンドクロージャー(ショックコード+コードロック)があるので、不意に外れたりしないし、外したい時も簡単です。
掌側にはレザーパームによる滑り止め加工が施されているのでグリップ力も十分です。そもそもミトン型で細かい作業はできないのでモノを掴めればOKですし。
僕はMサイズにして、OUTDOOR RESEARCH STORMTRACKER SENSOR GLOVESとの相性が完璧でした。SENSOR GLOVESの上にTUFF BAG GTXを装着しても違和感なく行動できます。これならかなり荒れた天候でも耐えられそうです。
finetrack エバーブレス スノーグローブのインナーグローブとの相性も良かったです。このインナーグローブはちょっと課題も感じますが操作性は良いので、「適温(0~-10℃)で単体使用、気温が下がったり風が強くなればTUFF BAG GTXも併用」という感じなら使えています。インナーグローブ内を蒸らさないように気を付ける必要はありますが・・・。
また、0℃前後で使っているBlack Diamond Torqueとの相性も良いです。Torque + TUFF BAG GTXなら低山雪山ハイクで吹雪に遭っても安心です。
何といってもフルシームなので雪の中にガンガン手を突っ込んでも中が濡れる事もありません。よじ登ったり、尻セードした場合でも手が濡れないのは大きな安心を生みます。
ただ、グリップ力はTUFF BAG GTXの内側をどうするかによります。グローブ内側には滑り止め加工が(当然)ないので、大きめサイズだったりインナーグローブが滑ってしまうとシンプルな形状な分このオーバーグローブの中で手が遊びます。インナーグローブが滑ると握力に頼ることになるので手が疲れます。なので「無雪期は素手の上からレイングローブとして。積雪期は少し厚手のインナーグローブの上にアウターグローブとして」という一石二鳥な考えでは少々使いにくいと思います。「レイングローブは普段使わないので緊急用」と割り切るなら使えます。僕は冬用に1サイズ上げているので素手の上からではぶかぶかですが、レイングローブはエマージェンシー的にしか持たないのでこれでOKです。ちなみにサイズは大きめです。素手or薄手グローブの上ならSサイズで十分なはずです。
ちなみに冬季はカフの両手親指側にショックコードとコードロックを付けています。
TUFF BAG GTXを外してカメラを操作したり行動食を摂ったりする際でも落とさないための一工夫です。片手実測38gだし、風で飛んでいってしまうリスクも回避できます。
無雪期にはお守り代わりなので、このショックコードもワンハンドクロージャーも外して良いかもしれません。軽すぎて無くさないように気を付けないと・・・防水性能を生かし、スマホケースにするとか積極的利用もありですね。
寒さには強い方ですが、手先は冷えるとなかなか回復しません。なので冬季の予備グローブは欠かせませんが、このTUFF BAGS GTXは1年中手先を守ってくれそうです。
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