今冬からミドルレイヤーを変えてみました。
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これまで使っていたのはPatagonia R2 Jacket。その保温性と通気性はミドルウェアとしてとても優秀だと思うし信頼しています。
でもその通気性ゆえに、シェルレイヤーを脱ぐと一気に冷えます。また、丈が長めなのでレインウェアをシェル代わりにすると、レインウェアの下からR2がはみ出てしまいます。

できれば、もっと身軽に雪山も歩きたい。

ミドルレイヤーだけで歩けるなら幸せだけど、耐風性や保温性が高過ぎるとシェルの中では暑すぎます。当初はPatagonia Nano-Air Light Hybrid Jacketを考えていましたが、試着するとちょっと涼しそう。そして、ある程度のフィット感が大事なので、スタイルが良くないと下山後の食事でこれ1枚ではちょっと恥ずかしい気がします。

降雪時や強風じゃなければそれ1枚で歩けて、シェルを身にまとっても着ぶくれせずオーバーヒートもしない。暑すぎ寒すぎない程よいバランスで、山までの往復もそれ1枚でOK・・・そんなわがままな要求に応えてくれそうなのがAlpha Anorakでした。
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インサレーション素材のポーラテック アルファダイレクト(Polartec Alpha Direct)はその高い耐久性により裏生地を必要としないので剥き出しです。なのでより通気性能や速乾性能が高く、軽くなります。洗濯しても早く乾きます。
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ホームセンターなどで売っている防寒ジャケットでも似たような感じのがありますが、アルファダイレクトは最新素材で、軽くて通気性能と保温性能ともに優れています。試着せずとも持ち比べれば重さが歴然です。また、アルファダイレクトは肌触りが良いので素肌の上から着ても違和感が少ないです。

表生地のパーテックス マイクロライト(Pertex Microlight)も軽くて、防風性・撥水性・耐久性に優れています。
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アルファダイレクトを用いたミドルレイヤーは各社から出始めていますが、Alpha Anorakの特徴はカンガルーポケットとその名の通りのアノラックでしょうか。

カンガルーポケットは、腹部の生地が二重になるため「お腹の保温が大事」という同社のコンセプトに合致しています。また、大型のポケットなので体温で濡れたグローブを乾かしたり、低温下でスマホやモバイルバッテリーを保護したりできます。
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僕にはこのポケットが一番の”ツボ”で、ここには普段持ち歩くRICOH GRがすっぽり入ります。ある程度の保温ができて多少の雪にも負けないこのスペースは最高です。今のところ蒸れてベチャベチャという事もありません。GRを使っていて良かった~!とまで思えます。でも、ここにモノを入れると見た目もカンガルーになるので、はっきり言って不格好です。山の中以外では使わない方がいいでしょう。

サイドポケット(ハンドウォーマーポケット)は左右が貫通しています。また、カンガルーポケットとは干渉しないようにちょっと下にあります。なので、カンガルーポケットにもサイドポケットにもモノを入れても行動中は邪魔に感じません。僕はサイドポケットにスマホを入れています。カメラほど使わないので丁度良い場所です。でも貫通しているので、ポケットの角度はなく中のモノを落としやすいので要注意です(経験者談)。
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で、アノラック。フルジップの方が脱着は便利ですが、「これはずっと着続けれるよ」というメッセージでもあると思います。でも脱着は便利な方が良い。という訳で左脇がフルオープンします。
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ベンチレーションが下まで貫通した感じです。この方がベンチレーション+フルジップより軽量化できるし、フルジップならカンガルーポケットを作れないので見事な落としどころだと思います。左脇がここまで開くなら、アノラックでも脱着は容易です。
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右脇は通常のベンチレーションですが、これも大きめです。フロントジッパーも大きく開くので、ヒートアップが汗冷えの原因になるのを徹底的に防いでいます。
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フードは大きすぎず小さすぎずで、フィット感の調整も可能です。
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邪魔な時や首元が寒い時には首の後ろ側に留められます。
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袖口にはサムホール。行動中にこれ1枚で歩くことをしっかり想定しています。
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さて、2017年12月から山ではずっとAlpha Anorakを着ています。強風にも大雪にも襲われていないのでシェルは未だ着ずに過ごせています。気温は-10℃~0℃くらいでしょうか。
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ホントに、暑すぎず寒すぎず行動し続けられるって感じです。

もちろん急登をひぃひぃ言っている時は暑いし、歩き始めはちょっと寒いです。が、前者は両脇とフロントのベンチレーションをドカンと開ければ汗だくにならずに済んでいます。後者はめんどくさがらずにシェルを羽織れば済む話です。休憩中に身体が冷えますが、それも防寒着を着込めばいいだけの事です。

で、防寒着ですが、Alpha Anorakの上に羽織るには1サイズ大きめのウェアが必要です。手持ちのダウンジャケットではサイズ合わず、普段着用にセーターやパーカーの上からでもゆったり羽織れる化繊のPatagonia Nano-Puff Hoody(362g)が丁度良い感じでした。
ただ、ちょっと嵩張るので「防寒着が必須!」じゃない時には、インナーダウンのmont-bell スペリオダウン ラウンドネックジャケット(156g)をザックに入れています。でもAlpha Anorakの上からは羽織れないので、Alpha Anorakを一瞬でも脱ぐ必要があります。その瞬間だけフルジップが愛おしくなります。

通気性は良いです。普段着として札幌の街中で使ってみましたが寒かったです。山での行動中の熱量を再確認できました。身体が温まるとしっかり保温してくれます。多少の風なら温かさも逃げていきません。

透湿性能も高いでしょう。ドライレイヤー(Millet Drynamic Mesh)+ベースレイヤー(ibex woolies 2)の上に着ていますが、下山後にメリノウールは濡れていません。もちろん汗冷えも無し。行動中はパーテックス マイクロライトの表面がしっとりしますが、内側の汗をかき出しているようです。ハードシェルのように、いつでもパキッと乾く感じではありません。その分マイクロライトはしなやかで動きやすいです。
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ちなみに、色はチャコールブラック、ネイビー、ノマド、オリーブの4色があり、選んだのはオリーブです。
自分の好みとしてはチャコールブラックかノマドですが、冬季の上半身をチャコールブラックにすると全身真っ黒になり、ノマドは膨張色な気がしました。ネイビーなら白系のパンツが欲しくなります。
周りには「珍しい」と言われますが、オリーブなら黒のパンツに合うと思うし、多少緩く着ていても目立ちにくい気がします。そしてAlpha Anorakのオリーブは、何となくのんびり歩ける気がして気に入ってます。実は買い足している山と道 5-POCKETS SHORTSもオリーブだったりします。

この山と道Alpha Anorakのおかげで、かなり身軽に雪山を歩けるようになりました。Alpha Anorakだけで歩く前提の時なら、ハードシェルではなくレインウェア(Patagonia M10)をザックのメッシュポケットに入れています。M10なら嵩張らないのでメッシュポケットに入ります。これならザックを開けずにシェルの脱着が可能で、そういう意味でも気軽になりました。もちろん、もっと厳しい状況ならハードシェル(Teton Bros. TB jacket)にAlpha Anorakです。

Alpha Anorakを着ていて思うのですが、ミドルレイヤーというか行動着が一番「着たいモノを着れる」のではないでしょうか。行動着って、「自分がしたいこと」をしている時に着るウェアだと思うのです。悪天候時の”守り”はベースレイヤーやシェルレイヤーに任せて、ミドルレイヤーは快適に歩き続けるための”攻め”のウェアなんだなぁ、なんて気がします。

冬季ハイクにはAlpha Anorakがぴったりです。

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