欲しかったザックなのですが、出会いは突然でした。背中にそっと寄り添うような背負い心地が最高な「PaaGo WORKS RUSH 28」。
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僕の元に舞い降りてきたのは通常ラインナップRUSH 28の特別モデル「RUSH 28 SP」です。
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通常モデルは100Dのナイロン生地ですが、RUSH 28 SPはU.L.な世界の代名詞ともいえるX-PAC製なので、通常モデルより軽くて丈夫で水にも強いです。重量は通常モデル610gに対してSPは580g。でも実測ではカタログ値より軽くて付属のショックコードとコードストッパー1つを付けた状態で565gでした。しっかりした背面パッドが入ってショルダーベルトにも大きなポケットがあっての重量なので十分に軽いです。

昨年ショップで背負った抜群の背負い心地が忘れられなかったRUSH 28ですが、日帰りハイクには大きいし、オーバーナイトでは(北海道では)真夏以外ちょっと小さいしと我慢しました。X-PACベースのホワイトバージョン「RUSH 28 XP」にはかなり惹かれましたが我慢。今回のオールブラックでまとめたSPが出ても我慢・・・してましたが、限定品なのに札幌市内のショップで偶然出会ってしまって”これも何かの縁だ”と信じてレジに運びました。

容量は28Lですが、メーカーサイトではHIKEじゃなくRUNのカテゴリーに入っているのでファストパッキング用ザックでしょう。ペットボトルも入るワイドなショルダーハーネスがトレランザックらしいし、縦方向にコンプレッションできるセンターコンプレッション方式は揺れを抑えるためでもあり、走ったりする人には最適です。でも歩く人にだって良いザックです。

コンプレッションを掛けた後は、フラップ(雨蓋?)と繋がったトップスタビライザーとワイドなショルダーハーネスがしっかりと重さと揺れを抑えてくれます。重心が高く肩から背中にかけて吸い付くようにフィットするので、テン泊装備をパッキングしても本当に重さを感じさせないし、ザックが揺れません。
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ここまで密着されると背中が燃えそうですが、吸汗性に優れたエアーメッシュがそれを緩和してくれます。
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ワイドなショルダーハーネスにはペットボトルも入るサイズとエナジージェルやGPSくらいが入るサイズのポケットが左右にあります。ペットボトルを入れるならショルダーハーネスは少々緩めた方が良いです。
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外側のポケットはサイドとトップにあって、メッシュ素材です。
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サイドポケットのコンプレッションの調整はできませんがボトル類、ファスナー式のトップポケットにはエマージェンシーキットを入れるのに丁度良いサイズです。ペットボトルを持つならサイドポケットに入れた方が良いでしょう。
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ポケットの位置が高いので、僕の場合はショルダーハーネスを緩めないと手が届かないのですが、慣れれば手間ではありません。

内側にはウォーターキャリー用のポケットと小物入れ。
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小物入れはベルクロで閉じれるので、鍵や財布などの貴重品入れに良い感じです。
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フラップが背中側から開くのは慣れが必要かもしれませんが、ウエストベルトを外さずにザックをを前方に回せば、ザックを地面に下ろさずとも荷室にアクセスができます。また、地面に置くとしても、この方が背面パッドやショルダーハーネスが天を向くようになるので、実は背中が汚れなくなります。
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SPから付いたサイドファスナーはスノーハイク用ザックで見かける機能ですが、これまた背面パッド側が上になるので、地面が汚れていたりしても安心だったりします。
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実はスノーシューを気軽に取り付けられる積雪期の日帰り用ザックを探していたところにRUSH 28 SPが目の前に現れたのでした。大きなメッシュポケットを持つザックが好きなのですが、雪の上に置く時どっちを下にするかと、スノーシューを付けにくい点が悩み所だったので、積雪期の日帰りハイクとして考えればRUSH 28は容量も含めて良さげなのです。メーカーの想定とは違うでしょうけど。

もちろん、メーカーが想定する無雪期のオーバーナイト用としても、フラップにはスリーピングマットを挟めるので、重心を下げずに気室のスペースを確保できます。ただ、高い位置に幅のあるマットがあるのは慣れないと怖いです。木や岩にぶつかるとよろけます。
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走らないならショックコードでザックの外側にマットを付けることもできるので、ギアループ付きのスタッフサック(山と道Stuff Pack XLとか)にテントを入れてフラップに挟めます。
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それでも容量不足が起きるなら、EXPED Flash Pack Pocketを付けるとメッシュポケットっぽく使えるし、同じファストパッキング向け同士のOMM Compressor Podを合わせてもいい感じです。ちょっと工夫すればOMM Phantom用のウェストポケットがピッタリです。
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工夫しなくとも山と道 ZIP packは付きます。
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このスタイルなら無理せずテン泊用パッキングができます。

ただし。

背負ってしまえば満点のRUSH 28ですが、使い方には注意が必要です。一言で言うとザックの中へのアクセスが面倒です。
メインの気室の開口部は狭くないですが、そこを開くためにはバックルを1つ外してトップスタビライザーを2つ緩めてフラップを大きくめくる必要があります。ザックを下ろさずともアクセスできるように工夫されているけど正直言って手間です。
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RUSH 28 SPではサイドファスナーがあるのでそこから中のモノを出し入れできますが、標準モデルより張りのあるX-PACとはいえフレーム入りのザックと比べると柔らかく、ちゃんとパッキングしないと荷物が上手く入らなくなります。

なので、テン場に着いてからとか、食事の時だけとか、基本は1日1~2回しかメインの気室にアクセスしない運用をしないとちょっと使いにくい気がします。逆に、サコッシュやショルダーハーネス/サイド/トップのポケットを有効に活用して、行動中に使うであろうギアはすぐ取り出せるようにすると一気に使いやすくなります。

僕はカメラ/虫よけ/日焼け止め/地図/スマホをサコッシュとショルダーハーネスに、ウォーターボトル(ペットボトル)と行動食をサイドポケットに、ファーストエイド・エマージェンシーキットをトップポケットに入れています。これで大体大丈夫。
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雨が降りそうならレインウェアを防水性の高いスタッフサック(Hyperlite Mountain gear Stuff Sackとか)に入れてショックコードで挟んでおけばOKです。

正直な所、のんびり楽しく歩くなら、シンプルかつ大きなメッシュポケットを持つZimmerBuilt Pika Pack HD ver.(20~35L)が一番気楽です。

でも沢山歩く時にはRUSH 28のフィット感はやっぱり素晴らしいです。重さを感じません。

容量的にPika Packと被りますが、行く場所で使い分けられます。これは買ってよかったザックです。

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